ストリート、ロリータ、アニメ――カオスを飲み込む若者の聖地「ラフォーレ原宿」41年目の進化

明治通りの反対側にあるラフォーレ原宿のエントランスは少し不思議な日本庭園になっていて、入り口に面した店舗では爆音を響かせ「バレンシアガ(BALENCIAGA)」「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH以下、オフ-ホワイト)」「バーバリー(BURBERRY)」などのストリートで人気のメンズアイテムを販売している。「GR8(グレイト)」だ。オーナーバイヤーの久保光博氏は世界の著名なファッション業界人「BoF500」に選出され、久保氏の好きな数字、末広がりの“8”を並べた店舗面積88坪の「グレイト」には、日本だけでなく中国や韓国、台湾のファッション愛好家たちが訪れる。客単価は7〜8万円、月間の売上高はゆうに1億円を超える。だがラフォーレ原宿には、店舗面積がその4分の1以下の20坪足らずにもかかわらず、時には「グレイト」を超える売り上げを叩き出す店舗が2つある。2大ロリータブランドの「アンジェリック プリティ(ANGELIC PRETTY)」と「アリスアンドザパイレーツ(ALICE AND THE PIRATES)」だ。

昨年10月に開業40周年を迎えたファッションビル、ラフォーレ原宿が好調だ。2019年3月期の売上高は前期比5%増を見込んでおり、2016年3月期以来4期連続で増収を達成する。ネット通販が拡大し、都心でも多くのファッションビルが苦戦する中で、ラフォーレ原宿のこの快進撃とも言える業績は、新旧の多彩なテナント群が国内外から幅広い客を呼び込むことで支えられている。

「ネット通販発ブランドの新しいサクセスストーリーをつくりたい」——こう語るのは、今春の改装でラフォーレ原宿に出店を決めた、ネット通販のプラットフォームを運営する塚原文奈ストーアーズ・ドット・ジェーピー最高経営責任者(CEO)だ。「STORES.jp」は未経験者でも簡単にネット通販サイトを作れることが強みで、多くの小規模ブランドや個人のユーザーを獲得してきた。リアル店舗の運営はほぼ未経験ながら、同様にネット通販ブランドで数多くのファンを獲得した「アール(RRR)」の相羽瑠奈デザイナー率いるレインボーシェイクと組み、SNSを駆使した新しい売り方に挑戦する。「リアル店舗の運営は全くの未経験だし、かなりの先行投資にはなるが、ラフォーレ原宿にはすでに数多くの成功事例があった。リアルには私たちのようなネット企業ができないことがたくさんあるし、むしろそれが私たちにとっても新しい可能性だと感じている」と塚原CEO。

ラフォーレ原宿がこの数年積極的に取り組んできたのが、こうしたネット通販発ブランドの導入だ。24歳のインフルエンサー、滝口樹理社長兼デザイナーが率いるネット通販専門ブランド「ジュエミ(JUEMI)」は4月6日、初の常設店をラフォーレ原宿にオープンする。ルミネ新宿店や三越銀座店、名古屋パルコなどで期間限定店を出店し、1週間で1000万円以上を毎回売り上げてきた人気ブランドだが、その「ジュエミ」が初めてリアルの場に期間限定店をオープンしたのもラフォーレ原宿だった。村田裕介ラフォーレ原宿館長は「かつてのような急成長が望めない中、資本力の弱い新進ブランドが商業施設に常設店を出店するハードルはどんどん高くなっている。しかしわれわれのようなファッションビルにとっても、新進ブランドが導入できなければ活気も失われる。ネット通販発のブランドは新しい可能性だった。この数年で期間限定店から常設店へという流れができつつある」。

こうしたネット通販発ブランドの導入で新しい客層を呼び込む一方、数字面を支えるのは新旧の多彩なテナント群だ。ラフォーレ原宿で月坪(1坪あたりの月間の平均売上高のこと)100万円に達すると見られるテナントは、「グレイト」のようなラグジュアリーセレクトから「アンジェリック プリティ」「アリスアンドザパイレーツ」のロリータ、2017年9月にオープンした「セーラームーンストア」のアニメなどバラエティに富んでおり、同館のテナントリーシング力の強さを象徴する。ラフォーレ原宿から生まれ、今やアジアを代表するセレクトショップになった「グレイト(GR8)」は4月下旬、店舗を88坪(約293平方メートル)から130坪(約429平方メートル)に拡張オープン、裏側の入り口に接する2.5階の全スペースに広がる。「グレイト」は昨年拡張オープンしたばかりだったが、村田館長は「『グレイト』を率いる久保光博オーナーバイヤーから、このままでは商品が収まりきらないと強い要望があった。『グレイト』は日本だけでなく世界的な知名度を誇るセレクトショップで、世界中からファッション好きが押し寄せる。われわれもその期待に応えたかった」と語る。

「アンジェリック プリティ」と「アリスアンドザパイレーツ」を筆頭にロリータブランドを集積した地下1.5階は、「インバウンド比率は高く、近隣の中国や韓国はもちろん中東などからも、熱心なファンがこのフロアをめがけて来る」(村田館長)という。昨年1月には、「アンジェリック プリティ」と「アリスアンドザパイレーツ」の2大ロリータブランドの1月の売上高がそれぞれ1億円を突破した。「アリス アンド ザ パイレーツ」の売り場面積は14坪、「アンジェリック プリティ」は19坪なので、1坪あたりの売上高はなんと714万円、526万円と驚異の坪効率になる。

日本発のファッションであるロリータ・ファッションとラフォーレ原宿の関係は実に長い。「アンジェリック プリティ」の出店は、1978年のラフォーレ原宿開業の翌年の1979年。以来39年にわたってショップを構えてきた。絶好調のロリータだが、2013年には人気ブランド「ブラックピースナウ」が倒産するなど苦しい時期もあった。ラフォーレ原宿は、2007年からパリの「ジャパンエキスポ」に「アンジェリック プリティ」や「アリス アンド ザ パイレーツ」など有力なロリータブランドと一緒に出展し、ファッションショーを現地で実施。その後も数年にわたって出展を続け、ロリータブランドの種を海外にまいてきた。

17年以降には、元祖原宿ストリート系ブランド「ミルク(MILK)」の流れをくむ「ジェーンマープルも、この2大ロリータブランドに匹敵する売上高と坪効率を叩き出すようになった。「ジェーンマープル」も、1984年にスタートして88年からラフォーレ原宿に出店する老舗テナントの一つだ。ワンピースで5万円台、スカートで4万円台と高額ながら、幅広い年代から熱狂的な支持を集めている。「ファッションだから長い時間の中では浮き沈みもあった。だが店長が20年間ずっと同じ人が務めるなど、絶対に軸がブレない強さがある」と村田館長は語る。

ファッションビルはネット通販の猛烈な成長やターミナル駅直結の大型商業施設などの攻勢にさらされ、坪効率の悪化や売上高の縮小などの防戦を余儀なくされてきた。だが昨年10月に開業40周年を迎え、売り上げ上位テナントに新旧ブランドと店舗が並ぶラフォーレ原宿は、商業デベロッパーが理想として掲げる“経年優化”そのものだ。開業41年目のラフォーレ原宿は今、再び進化している。

英コンサル会社とジェトロが日本の新進ブランドの海外進出を支援 第1号は小木のポップアップ「ポギーズ・ボックス」

英ファッションコンサルティング会社のトゥモロー・コンサルティング(TOMORROW CONSULTING)と日本貿易振興機構(JETRO)、そして国内外のブランドのディレクションやコンサルティングを行う源馬大輔・源馬大輔事務所代表が協働し、日本の新進ファッションブランドの世界進出を支援するプロジェクトを立ち上げる。最初に手掛ける案件として、小木“POGGY”基史ディレクターのポップアップ「ポギーズ・ボックス(POGGY’S BOX)」が選ばれた。

ルカ・コルセッティ(Luca Corsetti)=トゥモロー・コンサルティング マネジング・パートナーは、「これは才能ある若手デザイナーのブランドを新たな方法で支援するプロジェクトで、日本のファッション業界に必要なものだ。戦略の立て方から製造販売、コミュニケーションやオペレーションなどを含め、海外進出の際に必要となるノウハウを全て伝授したい」と語った。また小木ディレクターについて、「日本のファッション業界において最も才能ある人物の一人で、市場全体について素晴らしいビジョンを持っている」と評した。

「ポギーズ・ボックス」は「箱」をテーマにトランク、レコードボックス、リサイクルボックスを作成し、その中に「ポギーザマン(POGGYTHEMAN)」のTシャツやパーカ、スーツのオリジナル全3型と、別注やセレクトで日本のブランドを集めている。小木ディレクターは、「今回のプロジェクトに参加することで、若手デザイナーが海外進出の際に直面する問題を自ら体験し、そうしたデザイナーのメンター的存在としていっそう貢献していきたい」とコメントした。

コルセッティ=マネジング・パートナーによれば、プロジェクトは今後さらに拡大する予定だという。「3月に新たなプロジェクトを3つ立ち上げ、最終的には10~12程度のブランドを支援したい。世界市場に進出する準備が整った、日本の才能あるデザイナー群を養成するのが狙いだ」と述べた。

ルミネがダイアナと協業した新ハンドバッグブランド 9月1日に販売開始

ルミネと婦人靴専門店のダイアナが共同開発したハンドバッグブランド「アディナ ミューズ(ADINA MUSE)」が9月1日デビューする。「アディナ ミューズ」は9月1日にルミネ新宿 ルミネ2、9月2日にルミネ有楽町 ルミネ1とルミネ横浜、9月7日にルミネ北千住にショップをオープンする。またルミネの通販サイト、アイルミネでも9月1日から販売を開始する。

今回の協業は「旬なテイストのバッグを、手に取りやすい価格帯で」というルミネ利用者のニーズに応える形で始動した。その日の予定や気分に合わせてバッグが選べるよう3つのラインを用意する。素材にこだわったハイエンドラインのアディナ スター(3万~4万円台)、トレンドを日常使いできるアディナ デイリー(2万~4万円台)、シンプルなデザインのアディナ ベーシック(1万~3万円台)を企画した。

新ブランドに際しパートナーに選んだのは、ルミネ限定商品の開発実績もあるダイアナ。靴作りで知られるダイアナだが、バッグ製作にも随所にこだわりを込めた。手頃な価格が人気のダイアナの靴と同様、「バッグも気軽に持ち替えてほしい」という。

ルミネはこれまでにも、バーンデストローズジャパンリミテッドとウィメンズブランド「アンドクチュール(AND COUTURE)」、ジンズとアイウエアブランド「リムオブジンズ(RIM OF JINS)」、パルとウィメンズブランド「シーナリー(SHENERY)」を立ち上げており、「アディナ ミューズ」が協業の第4弾となる。

a-nation × GirlsAward JAPANが贈る豪華ファッションステージ!!

8月18日、渋谷の国立代々木競技場外周特設屋外ステージにて行われた
『a-nation island powered by inゼリー』resort stageに、NYLON JAPANプロデュースのスペシャルステージが登場! 大盛況のうちに終わったステージをいち早くムービーにて大公開!!

暑さもクールダウンしてきたころにスタートしたNYLONステージ。
ファッションブランド『VOLCOM』と『Onitsuka Tiger』に身を包み続々登場したのは仲里依紗、石田ニコル、IMALU、AMOをはじめ、雑誌でもお馴染みのモデルたち♡ 

そこへテレビ番組『プレミアの巣窟』に出演している天野ひろゆき、小島瑠璃子、篠宮暁(オジンオズボーン)も乱入し会場は騒然!! 
ムービーでは大盛り上がりのショーの様子に加え、モデルたちのコメントも見れるからチェックしてね♪ 

そして9.28発売の本誌では、更に詳しいステージの様子を特集予定だから、お見逃しのないように!