初のイートインやビューティ分野を拡大

ロフトは、銀座ベルビア館の3~6階で展開する銀座ロフトを1~2階まで拡張し4月26日にグランドオープンする。新規事業の立ち上げなど同社のモデル店舗と位置づけ、ロフト初のイートインコーナーを設けるなど“食”“日本”“サステナブル”と雑貨を掛け合わせて発信する。

営業面積は3312.41平方メートルから増床後は約1.4倍の4585.14平方メートルとなる。1階はカフェ&フードのフロアでイートインコーナー「ロフトフードラボ」を併設。国産フルーツや野菜を使用したジェラート&アイスキャンディーを提供する「スーパーアイスクレマリー」、京都発で東京初出店のサワー専門店「サワー」、銀座ロフト限定焼き菓子などを販売するベーカリーショップ「ガーデンハウスクラフツ」が出店し、約30席を用意する。また、食と食にまつわる器や道具、書籍といった、食と雑貨を掛け合わせたギフト提案をする売り場もそろえる。

そのほか、オープニング企画として雑貨コーディネーターのオモムロニ。が選ぶギフトが登場する「DAILY GIFT SHOP by オモムロニ。」、日本初の常設売り場となる、持続可能なライフスタイルのための生活用品を扱う「GO FOR SUSTAINABILITY by BIO HOTEL」、関西を拠点とするグリーンショップ「ブランハンナ by竹中庭園緑化」などが登場する。

2階は現在3階で展開する美容健康雑貨を移し、ロフト最大級の美容健康雑貨売り場として、自然をテーマによりナチュラルな製品とメンズコスメに力を入れる。メンズメイクブランド「リップスボーイ(LIPPS BOY)」をはじめ、ロフト初導入の6ブランドが入り、スキンケアはクリニック発を強化して「ツダセツコ(TSUDA SETSUKO)」「ドクターケイ(DR.K)」「ライスフォース(RICE FORCE)」「アンプルール(AMPLEUR)」「ミューノアージュ(MUNOAGE)」を新たに投入する。3階は現在6階で展開するバッグ&トラベルやモバイルツールなどを扱うファッション雑貨フロアとなる。

安藤公基ロフト社長は、「食への新たな取り組み、健康や環境に留意した雑貨、高品質と大集積を両立させた美容雑貨フロア、優れたデザインや高い機能などが特徴の文具やスタイル雑貨、クールジャパンを世界に発信する品ぞろえなど、ストーリーのある売り場を楽しんでもらえる館になる。また、環境課題についても銀座ロフトから取り組み、脱プラスチックとして一部を除き全てのショッパーを紙製に変更する。2019年は銀座ロフト増床のほか、国内2ケタの新店出店、小型の新業態への挑戦、海外直営店出店準備、システムや物流のインフラ整備などを行う節目の一年となる」と述べた。

「アクネ ストゥディオズ」が株式の41%を売却 I.Tグループが10.9%取得

「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」が、株式の41%を投資ファンドのIDGキャピタル(IDG CAPITAL)と香港のアパレル企業I.Tグループ(I.T GROUP)に売却する。同ブランドを設立したジョニー・ヨハンソン(Jonny Johansson)=クリエイティブ・ディレクターとミカエル・シラー(Mikael Schiller)=エグゼクティブ・チェアマンが引き続き株式の過半数を保有し、IDGキャピタルが25.1~30.1%(規制当局の判断により変動)、I.Tグループが10.9%取得する。1株当たりの価格は143ドル(約1万5730円)で、I.Tグループの支払い額は5380万ドル(約59億円)。売却額は、同社の2018年EBIT(利払い前・税引き前利益)である2740万ドル(約30億円)の18倍程度と見られている。

I.Tグループは2000年代初頭から「アクネ ストゥディオズ」と提携しており、同ブランドのアジア進出をサポートしてきた。他にも、I.Tはギャラリーラファイエット(GALERIES LAFAYETTE)やドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)、「オフ-ホワイト c/o ヴァージル アブロー(OFF-WHITE c/o VIRGIL ABLOH)」などがアジアに進出する際に提携している。IDGキャピタルは、ファーフェッチ(FARFETCH)やモンクレール Tシャツ コピーなどのアパレル関連企業に加え、テンセント(TENCENT)や百度(BAIDU)といったアジア系のIT企業に出資している。

シラー=エグゼクティブ・チェアマンは、「最高の条件で取引することができ、とてもうれしく思っている。IDGキャピタルとI.Tグループのことは以前からよく知っており、彼らが持つファッション業界のノウハウや急激に進化しているEC小売りに関する豊富な知識によって、当社がさらに発展することを確信している」と語った。なお、シラー=エグゼクティブ・チェアマンは取引成立の数年後に現職から退く予定。

「アクネ ストゥディオズ」は1996年にスウェーデン・ストックホルムで設立され、売上高は2億ユーロ(約250億円)を超えているが、情報筋によれば17年から事業が減速していた。日本では東京と大阪に旗艦店を構え、トゥモローランドと折半出資による合弁会社を設立し運営している。

旅先で「フィルメランジェ」のセットアップが大活躍

“旅”には限りない消費行動が付随していると思う。だって海外に行くのに、下着の1枚も買わない人っていないはず――フリーランスだった15年以上前、この殺し文句を武器に雑誌やブランド、航空会社を相手にあれこれ企画書を書き、プレゼンを繰り返した。結果は?ハイ、ほぼ全滅……。だから今があります(笑)。

炎そのものは縮小したものの、基本的な考え方に変わりはなく、火を消さないようになるべく自ら実践している。女房子どもがいるので、そんな言い訳がないと買い物ができないという事情もある……。

ダブルブレステットジャケットの“スヴェン”(3万8000円)と、ワイドシルエットのパンツ“スティーグ”(3万2000円)を着用。いずれもカラーはシャドーネイビー。「バーゼル・ワールド」会場で
3月に世界最大の時計・宝飾見本市「バーゼル・ワールド(BASEL WORLD)」の取材で、スイス・バーゼルを訪れた。つまり好機である。時計の世界は、それなりの身なりが求められるので、今回はセットアップを買うことにした。

海外に行くから買い物をすると決めたとしても、財布の中身が充実しているわけではないので、さんざん迷って「フィルメランジェ(FILMELANGE)」を選んだ。2007年に創業した日本ブランドで、“究極のカットソー”作りを標ぼうする。全てのアイテムを日本生産するのも特徴だ。

決め手は、ダブルブレステットジャケットの“スヴェン”(3万8000円)だった。ダブル本来の重厚なイメージを、コットン100%の鹿の子素材がライトに見せてくれる。ジャケットとしての“ちゃんとしている感”は備えつつも、カットソーならではのカジュアルさも持ち併せていて、さらりと着られる。袖はカフ仕様ではなく、フランスのシェフジャケットから着想したボタンレスなデザインで、折り返してもいいらしい。これからの季節は、Tシャツの上にカーディガン感覚で羽織るのもすてきなはず。

パンツの“スティーグ”(3万2000円)はワイドなシルエットがお気に入りだ。ウエストもドローコード式でリラクシング。こちらも極限まで度詰めした鹿の子に程よい張り感があるので、あくまで上品。つまり、「顔が下品」と妻に言われてしまう僕にぴったりなのだ(笑)!

編集長のおこぼれで利用させてもらったファーストクラスラウンジで怖気づくこともなかったし、機上の人となる瞬間もCAの刺すようなチェックをクリアできたはず。上下共にリラックス素材だから機内でも快適そのもので(エコノミークラスだったけど)、朝から晩まで取材でわずかな時間しか過ごせなかったホテルライフでも鼻高々だった。肝心の「バーゼル・ワールド」ではタイドアップスタイルで取材をこなし、帰国便までのほんの少しの時間はカットソーを合わせてチューリヒを散策した。

取材の成果は4月15日号でリポートしたが、6月3日号では「バーゼル・ワールド」、1月にスイス・ジュネーブで開催された「S.I.H.H.(サロン・インターナショナル・オート・オルロジュリ」、世界最大の時計企業スウォッチグループ(SWATCH GROUP)の展示会などをまとめた時計特集も予定している。楽しみにしていただきたい。

「バリー」とラッパーのスウィズ・ビーツ企画再び “X線アート”のショック-1とコラボ

スイス発の「バリー(BALLY)」は、音楽プロデューサーでラッパーのスウィズ・ビーツ(Swizz Beatz)との協働プロジェクトとして、X線写真をモチーフにしたストリートアートを描くアーティスト、ショック-1(SHOK-1)とコラボレーションしたカプセル・コレクションを各国の「バリー」店舗とオンラインサイトで発売した。ショック-1が手掛けたハンドサインや昆虫、80年代のビデオゲーム「パックマン」が着想源の“コンシューマー(Consumer)”を施したシューズやウエア、バッグ、キャップなどの小物類をそろえる他、チャッカブーツ風スニーカーの“バリー シエスタ(BALLY SIESTA)”を銀座店のみで36足限定で発売する。価格帯はスニーカーが2万5000~5万6000円、ウエアはトップスが2万~5万6000円、アウターが7万3000~32万4000円、パンツが4万~19万4000円、小物類が5000~4万円。デザインについてショック-1は、「自分が好きな1980年代後半以降のヒップホップでは、よく『バリー』についてラップされていた。当時に立ち返るような気持ちで今回のコレクションを制作した」と語る。

「バリー」とスウィズによるプロジェクトは、グラフィック・アーティストのリカルド・カボロ(Ricardo Cavolo)を迎えたコレクションに続いて今回で2度目。1度目はスウィズが自身のSNSで「バリー」のスニーカーを投稿したことをきっかけに実現した。投稿のファンからの反応を見て、アートコレクターでもあるスウィズが「バリー」へアプローチしたという。「1度目はカラフルなアイテムを多くそろえた。今回は、シンプルなカラーリングのアーティストを起用したかった。このプロジェクトでの自分の役目は、『バリー』のイメージをひっくり返すことだ」とスウィズは説明する。

フレデリック・ドゥ・ナープ (Frederic de Narp)=バリー最高経営責任者は「80年代、『バリー』はニューオーリンズを中心としたヒップホップカルチャーの中に根付いていた。スイス発のラグジュアリー・ブランドとして高い品質にこだわる『バリー』と、音楽やアートのクオリティーにこだわるアーティストには親和性があったのかもしれない。彼らと共にブランドの歴史に根付いた、ピュアでリアルなコレクションは一般的なコラボと一線を画す」と期待する。

なお、カプセル・コレクション発売を記念して渋谷にショック-1が手掛けた巨大なストリートアートが展示されている他、「バリー」銀座店の2階ではショック-1の日本初となる個展を行っている。